糖尿病内科

糖尿病内科

現在、糖尿病でお悩みの方、健康診断で糖尿病の疑いを指摘された方、ご家族に糖尿病の方がいらっしゃり、ご自身に関しても不安な方など、どんなことでも当院の糖尿病内科にお気軽にご相談ください。

糖尿病は、患者様ごとに様々な症状があり、また引き起こされる危険性のある合併症も患者様により異なります。さらに現在、糖尿病には有効な治療薬が多数開発されており、患者様によって、どう組み合わせて使用していくか、患者様の状況に合わせて対応する必要があります。

当院の糖尿病内科では、かかりつけ医として、患者様お一人お一人を丁寧に診察し、それぞれの症状やお体の状況に合わせた診療を行っていきます。以下のような症状のある方は、糖尿病、あるいは糖尿病予備軍の可能性がありますので、一度ご受診されることをお勧めします。

健診等の検査で血糖値の異常がみられた。
最近急激に太ってきた。(体重が増えた)
しつかり食べているが、なぜか痩せてきた。
非常に喉が渇くことが多い。
排尿の回数が多く、量も多い。特に夜の頻尿が気になる。
手足が痺れるときがある。
やけどや怪我をした際の痛みの感覚が鈍い。
自分の両親や兄弟に糖尿病の人がいる。

糖尿病

飲食物によって摂取された栄養は、糖(ブドウ糖)となり、細胞が活動するエネルギーとして、血液により全身に運ばれ、細胞に取り込まれます。その際に、重要な役割を果たしているのが、「インスリン」という、膵臓で作られるホルモンの一種です。糖が血液中に流れ込むと、膵臓からインスリンが分泌され、ブドウ糖をグリコーゲンというエネルギー源に変換したり、脂肪として蓄えられるようにしたりします。それにより、血糖値(血液中の糖の濃度)は一定に保たれます。

この時、インスリンの分泌量が少ない、あるいはインスリンの働きが悪いと、糖が変換されずに血管内に溢れ、高血糖の状態が続くことになります。通常、血糖値は空腹時に70~110mg/dlくらいで、食事後に血糖値の上昇が見られても、上限は140mg/dl程度です。これを超えると高血糖であると判断され、慢性的に高血糖が続いていると「糖尿病」と診断されます。この状態を糖代謝異常ともいいます。

糖尿病自体に初期の自覚症状はほとんどありません。しかし放置していると、全身の血管に障害を及ぼしてしまうのが、糖尿病の怖い所です。心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる重篤な病気や、失明、腎不全、手足のしびれ、足の切断など、重い合併症が引き起こされる可能性があります。現在、日本では約1,000万人が糖尿病であると言われており、非常に注意すべき病気となっています。

その一方で糖尿病は、早期に発見し、適切な治療によって血糖値のコントロールがされていれば、様々な合併症の発症を予防することができ、生活の質を保っていくことが可能な病気でもあります。当院では患者様が糖尿病と正しく向き合って、長く健康的な生活を送っていただけるよう、診療およびサポートを行っていきます。

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糖尿病内科:糖尿病のタイプと原因

検査について

糖尿病の診断は、基本的には血液検査で行います。
血液検査では、血糖値およびHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)の数値を調べます。HbA1cは、赤血球中のたんぱく質であるヘモグロビン(Hb)にブドウ糖が結合したもので、過去1~2ヶ月の血糖の平均を反映するものです。そのためHbA1cの測定値は、検査当日の食事の量や時間に左右されず、過去1~2ヶ月の血糖のコントロール状態を知る重要な指標となります。

予防・治療について

免疫の異常によるⅠ型糖尿病には、現時点では予防する方法はないとされていますが、生活習慣が関わるⅡ型糖尿病や妊娠糖尿病は、問題となる習慣を改善することで発症や悪化、合併症の発症・進行などを、予防することが可能です。
食習慣では、食べ過ぎ、飲み過ぎによる糖質の過剰摂取や、間食、夜食などが問題となります。また、そういったことで引き起こされる肥満(特に内臓脂肪型肥満)は、インスリンが働きにくくなる「インスリン抵抗性」が高まることがわかっています。するとブドウ糖が取り込まれずに血液中にあふれ、血糖値が上がりやすくなります。
肥満とは逆に、筋肉体質では、インスリンの作用が高まる傾向にあり、それにより血糖値は下がりやすくなることが分かっています。ウォーキングや体操、筋肉トレーニングなどの運動を、できる範囲で取り入れて、インスリンの働きを高めるようにしましょう。

このような食習慣や運動習慣の改善が、糖尿病の治療および予防には有効です。

当院では、栄養指導も実施しておりますので、糖尿病がお気にかかる方、健康的な食生活を身につけたい方など、お気軽にお申し出ください。

その他、患者様のご状況に応じて投薬などの薬物療法も行なっております。

甲状腺内科

甲状腺内科

甲状腺は首の前方、男性で言えば喉仏のすぐ下にあり、体の新陳代謝をコントロールする「甲状腺ホルモン」を分泌する器官です。新陳代謝とは、体の成長や、様々な機能の働きを正常に保つことで、脂肪をエネルギーに変換したり、古くなった細胞を新しいものに作り替えたりすることが挙げられます。

この甲状腺ホルモンの分泌が多すぎたり、少なすぎたりすると、様々な病気を引き起こします。甲状腺を原因とする病気は症状が緩やかに現れる場合が多いため、そのままにしていたり、他の病気だろうと思われていたりすることも少なくありません。

当院の甲状腺内科では、甲状腺を原因とするバセドウ病などの甲状腺機能亢進症や、橋本病などの甲状腺機能低下症等について、患者様それぞれの症状を丁寧に診察しつつ、治療を済めてまいります。原因がよくわからない体の不調を感じましたら、一度、甲状腺内科をご受診ください。

甲状腺ホルモンの分泌(働き)が過剰になると現れる症状例(甲状腺機能亢進症)

  • 甲状腺が腫れる
  • 暑がりになる
  • 汗をかく量が多くなる
  • 動悸がみられる
  • 食欲は増すが、体重は減少する
    (若い患者様では増加する場合もあります)
  • イライラして落ち着きがなくなる
  • 手が震える
  • 便が柔らかくなる
  • 眼球が飛び出して見える
  • 月経が減少する

甲状腺ホルモンの分泌(働き)が異常に低下すると現れる症状例(甲状腺機能低下症)

  • 甲状腺が腫れる
  • 寒がりになる
  • 皮膚が乾燥する
  • 脈がすくなくなる(徐脈)
  • 食欲不振になるが、体重は増加する
  • やる気がなくなり、眠気に襲われる
  • 髪の毛が抜ける
  • 貧血になる
  • 便秘になる
  • 月経が多くなる

甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症は甲状腺中毒症とも呼ばれます。代表的なものは「バセドウ病」で、甲状腺ホルモンが多く作られ過ぎるなどの理由で、血中の甲状腺ホルモンの働きが過剰になり、新陳代謝が異常に活発になってしまうことで引き起こされます。自己免疫疾患のひとつと言われており、女性の患者様が男性の約4倍と、比較的女性に多い病気で、30代での発症が多くなっています。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、血中の甲状腺ホルモンの作用が異常に低下した状態で、代謝が落ちた状態になってしまいます。代表的なものに「橋本病」があります。若年から40代以降まで、幅広い世代で発症がみられる病気ですが、女性の患者様が男性の約20倍と、圧倒的に女性に多い病気となっています。女性の場合ですと、流産や早産、お子様の小児期の成長や発達の遅れにもつながってしまいます。症状が強くなると意識障害を起こすこともありますので、注意が必要です。体の免疫に異常が起き、免疫システムが甲状腺を攻撃してしまうことで起こる病気と考えられています。

甲状腺の検査

甲状腺の検査では、超音波(エコー)による検査を行います。エコーでは、甲状腺の腫れやしこりの有無、形状などを観察することができ、診断に役立ちます。
また血液検査を行い、血中の甲状腺ホルモンおよびTSHを測定します。THSとは甲状腺刺激ホルモン(thyroid stimulating hormone、TSH)のことで、脳の下垂体という部分から分泌され、甲状腺ホルモンの分泌をコントロールするものです。この数値を測定することで甲状腺ホルモンの異常を調べることができます。

甲状腺の治療

甲状腺機能亢進症および甲状腺機能低下症の治療は、どちらも薬物療法が中心となります。甲状腺機能亢進症の場合は、甲状腺ホルモンの分泌を抑制する薬を、甲状腺機能低下症、甲状腺ホルモンを合成した薬を服用することで不足した甲状腺ホルモンを補う治療を行います。

この他には、手術や放射線による治療が望ましい場合もあります。その際は連携する病院をご紹介いたします。